読書中 – セーヌ左岸

調布の古本屋の閉店セールで買った1冊である。

なんとなくロマンチックな感じのタイトルなので、文学的な味わいを期待していたが、読んでみるとそうではなかった。1935年頃から1950年頃までのフランス(主にパリ)が舞台である。
しかも作者は当時現場に居合わせたわけではなく、戦後、フランスに留学したアメリカ人だ。
当時の人々の記録、日記、回想をまとめたものだ。

leftbank_503つの期間に分けている。
1935年前後からはナチスドイツの脅威に対抗する人民戦線の時代。
ここでは、アンドレ・マルローとアンドレ・ジイドが主役か。
1940年からは、ナチスドイツの占領下で、「協力者と抵抗者」がテーマか。
「誰もが協力者であり、誰もが抵抗者であった」という指摘は重い。
1945年からは、復興と冷戦の時代で、カミュ、サルトル、ボーヴォアールが主役か。

これらの時代の前編として、セーヌ川左岸のカフェの紹介と、そこに集まる芸術家、文学者の交流が描かれている。

作者はその場に居合わせたわけではないので、記録として読む本だろう。

カテゴリー: 趣味   パーマリンク

コメントは受け付けていません。