night flight from L.A.

グアテマラの古都アンティグア

夜のロサンジェルス空港。
グアテマラ行きの便を待つ待合室は、混むというほどではないが、にぎわいに満ちていた。
ほとんどが中米の人のようだった。
そこでひとり待っているラテン系の女性が目を引いた。
ネイティブの素朴な美しさを備えていた。
そばでは別な家族が老人を囲んで談笑していた。

出発の時が近づき、その老人が突然泣き出した。
老人はひとり旅立っていくのか、見送りの家族と別れを惜しんでいたようだ。
まわりの人々は何事かと思い、集まってきた。
彼らは、勝手にしゃべり合い、見ず知らずの老人を慰めていた。
あの美しい女性までやってきて、近所の老人の世話でもするように慰めていた。

待合室は、ひと時、彼らの故郷となったようだ。

中米の人々にとって、アメリカは出稼ぎの国かもしれない。
アメリかに住む家族に故郷から会いに来た老人が、ひとり故郷に戻る光景だろうか。

見ず知らずの老人を慰める人々の心は、天使のように見えた。