to Marseille

マルセイユに着いたのは、昼を回っていたかもしれない。
陽光が壁に白く反射してまぶしかった。
太陽の明るさが印象に残る街だ。
カミュの異邦人のような深刻な明るさではない。

街を歩くと老人たちがあちこちでたたずんでいた。
新聞を読んでいたり、何かゲームに興じたりしていた。

古い教会の横に、小さなホテルらしいのがあった。
入ると、誰も見えないが、声が聞こえた。
顔を中にのぞかせると、 女性が電話をしている最中だった。
わたしに気づくと、ちょっと待ってよ、という素振りを見せて電話で話し続けた。

ようやく電話が終わると、女性が姿を現した。
下町の陽気なおかみさんという感じで、勝手仕事の合間に手伝っているという趣だ。
小柄でにこにこして、とてもチャーミングだった。

泊まる宿を探しているのは、何も言わなくてもわかる。
2階の道路に面した部屋に案内してくれた。
この手の宿は共同シャワーだが、その部屋の中には囲いをした「シャワー室」があった。
いかにも後からこしらえたようだが、お湯が飛び散らなければ上等だ。
おばさんの顔を見ると、自分で「トレビアーン」と言って、満面の笑みを浮かべていた。

夜は若い男が店番をしていた。
夜泊まりに来る客も多いようで、誰か入ると、入り口でけたたましくベルが鳴った。
その音で、仮眠している店番の若者が起きてくる仕掛けだ。
私の部屋は入り口の上なので、私まで起こされてしまった。

マルセイユ市内の写真

マルセイユ市内

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>